今年のイースターは3月29日がキリストの没日、4月1日が復活の日でした。毎年イースターの時期は緑が芽吹き、花が咲き明るい季節なのですが、今年のイースターの朝は雪景色でした。
3月はドレスデンの独日協会の方のご協力により、イースターエッグの絵付け体験をしました。ドレスデンの日本人の会(椿の会)から約30名が参加し、とても賑やかで楽しい会になりました。蝋(蜜蝋)と染料を使ってのこの絵付けは、ザクセンの伝統的な方法です。ウクライナなどの「ピサンキ」と同じ手法です。
ご家庭でも簡単にできますので、ご紹介したいと思います。ぜひ来年のイースターは皆様もチャレンジしてみてください。
必要なもの
- 中身を抜いた卵
- 鉛筆
- まち針(大小あるとよい)
- 染料
- 蝋(蜜蝋)
- お酢
- キッチンペーパー
まずは、準備から。
- 桐などでたまごの上下に穴をあけ、中身を出します。上の穴から空気を送ると下の穴から中身が出てきます。中身を出すときれいに洗い乾かしましょう。
- 鉛筆の削っていない方にまち針を刺して、蝋付けの道具の完成。ピサンキ用の蝋付けの道具も売られていますが、このように手軽にご家庭にあるもので作ることができます。
- 染料はインターネット、スーパーやドラッグストアなどでイースターエッグ用の染料セットが購入できると思います。または食紅などの食品用染料でも構いません。グラスに染料とお水とお酢(少し)を入れ混ぜます。
さて、いよいよ絵付けにはいります。蜜蝋を溶かします。写真のように蝋をスプーンに入れ高い位置に固定しているのは、蝋が熱くなりすぎないようにするためです。このような装置を作るのが大変、蜜蝋がなかなか手に入らないという場合は、手に持っている(または下に置いている)ような普通のロウソクに火をつけ、芯のまわりの融けた蝋を使うと簡単です。
蝋が溶けるのを待っている間に、お酢を使ってもう一度たまごをきれいに洗いましょう。グラスにお水を適当にいれ、大さじ1弱くらいのお酢を入れます。その中にたまごを浸して出し、キッチンペーパーなどできれいに水気を拭き取りましょう。お酢で洗うことによって水だけでは落ちなかった汚れがきれいに落ち、色がきれいにつきます。
まち針に融けた蝋をつけ、たまごに絵を描いていきます。まずは白く残したい部分に蝋を付けます。蝋が乾かないうちに卵に蝋をつけましょう。大きなまち針や細いまち針で線や点の大きさを調整してください。
蝋で模様を描いたたまごを染料に入れます。全体に色がついたらグラスから取り出し、卵の中に入った水などを出し乾かします。一色でもきれいに仕上がりますが、色を重ねていきたい場合は黄色など薄い色から始めましょう。
重ね塗りをする場合は、初めに塗った蝋は取らずにそのまま置いておきます。そして次にその色を残したい部分に蝋を付けます。そして次の染料に卵を入れます。その繰り返しになります。染料が乾いてから蝋をつけ次の染料に付けるようにしましょう。
染料が完全に乾いたら、いよいよ仕上げに入ります。
ロウソクを使って、卵に付けた蝋を溶かし、柔らかい布やキッチンペーパーで卵についている蝋を拭き取ります。
糸やリボンを付けて完成です。
茶色い卵を使ってもきれいに色がつきます。
このように初めてでも簡単にでき、いろいろな模様の卵を作りました。
会場では独日協会の会長さんが各テーブルを回り、絵付けのアドバイスをしてくれたり、世間話をしたりして積極的に交流をしてくださいました。3歳くらいのお子様も小学生も、大人の方々も、皆さん楽しく絵付けを体験しました。
仕上がった卵はこのように部屋に飾ってイースターをお祝いしましょう。これはリンゴの木の枝に卵を吊るしています。
またはこのように器やカゴに入れて飾ります。
香川日独協会会員。ドレスデン日本人女性の会会員。
2011年12月より本格的にドレスデンで生活することになりました。ドイツの家族やその友人、独日協会、日本人の会の方々に支えられながら、ドイツ生活を送っています。