新緑が目にまぶしい初夏の候、大阪・神戸総領事館オルブリッヒ総領事が赤松翻訳官と共に来県されました。 本年は日独交流150周年、さらに香川日独協会創立20周年の記念の年にあり、総領事には香川日独協会記念式典、記念講演会にご出席を賜りました。
総領事は日本に留学していた約40年前に香川を訪問されて以来、 公私併せ五度目の来県となりました。正午前に到着された総領事を、坂出市駅近くの美膳でお迎えしました。美膳での昼食は、坂出市市長綾宏様、武部会長、若者の会メンバー4人を交え、和やかな雰囲気ので行われました。 総領事は日本語も大変流暢であり、ドイツ語と日本語の両方でお話いただきました。
昼食後、坂出市を観光しました。まず向かった先は沙弥島にある香川県立東山魁夷せとうち美術館です。ここで6月10日から香川日独協会と香川県が共催で「ドイツと江戸の風景展」を行います。」東山魁夷美術館の東山館長様にご案内いただき、総領事は興味深く絵画をご鑑賞されました。館内を回られた後、瀬戸内海と瀬戸大橋の眺めが美しいラウンジで休憩いたしました。天気も良く、大変穏やかな眺めとともに、東山魁夷の絵画やドイツについて歓談しました。
東山魁夷は日本だけでなく、留学先であったドイツの風景もたくさん描いています。今から67年前に魁夷はドイツを訪れ、 その後のドイツへのスケッチ旅行、展覧会等、日本とドイツの交流にまた(財)日独協会の理事として寄与したことは、香川日独協会のメンバーである私たちにとって親しみを感じるところであります。
美術館を後に、沙弥島の海岸沿いに建てられた柿本人磨呂の歌碑や、瀬戸大橋直下の瀬戸内海の眺めを楽しみ、白峯寺へ向かいました。その昔、讃岐に流された崇徳天皇の御陵を見た後、緑あふれる境内を一周しました。
海から山へと様々な坂出の魅力を堪能し、 総領事様にも新たな香川の一面を知ってもらえたのではないかと思います。
日独両国の交流のみならず、国内における日独協会との相互交流・協力を今後さらに発展させていきたい、そして香川日独協会が皆様とともに大きく成長しますようにと、この記念の年に気持ちを新たにいたしました。総領事と貴重なお時間を過ごすことができ、また日独両国の交流に携わる方々、ドイツを愛する方々と交流できましたことを心より感謝申し上げます。
(多木真由美 記)