Nummer3 をお送りいたします。
私が9ヶ月間お世話になった小学校は、Grundschule Bleichstrasse(ブライッヒシュトラーセ小学校)といいます。1年生から4年生で、合計11クラス、約250名の生徒が通っています。始業は朝8時、1コマ45分の授業で、6時間目まであります。朝、登校してきた子供達はまだ校内には入れません。始業時間の予備ベルが鳴ると、担任の先生が校庭に迎えに来ます。なぜならば、校内は、教室、職員室、トイレ等の出入り口は普段、鍵がかけられており、子供達は自由に出入りが出来ないようになっているからです。
1,2時間目の授業のあとは、10分間の「朝食時間」があります。朝食を家で取ってくる子ももちろんいますが、最終授業がお昼を過ぎる為、小腹をおこす為のものでもあります。スライスしたパンにバターをたっぷり塗って、ハムや野菜をはさんだものや、うさぎのように、生の人参や、ピーマンをかじっている子もいます。朝食時間と、3,4時間目の後は、20分間の休み時間があります。この時、子供達はみんな校庭へ出され、全ての教室の鍵が閉められます。休み時間にお絵かきなどは、雨の日しか出来ないわけです。また、教室に忘れ物をすると、手間がかかります。子供達の監視当番以外の先生達は、「私達もPause(休憩)が必要よ。」と言って、職員室でコーヒータイムをとります。6時間目が終わるのは、13時15分。通常、子供達は下校し、自宅で昼食をとります。
しばらくすると、校内清掃をする大人たちが現れ、隅々まで磨かれます。各クラスに整理整頓係はいますが、掃除の時間はありません。
しばらくは、驚きばかりの学校生活でした。
長澤 あい
カテゴリー: ドイツ便り
事後報告 イザローンを振り返る2 「やっぱりお寿司は人気」
Nummer2をお送りいたします。
私は、生まれて初めて自分で巻き寿司を作ったのは、ヴィースバーデン(1999年~2000年)で留学していた時でした。去年の夏に学生寮でのルームメイト(ロシア人)に再会、彼女は自分の結婚式にお寿司を振舞ったとか、この前2キロのお米を炊いてお寿司を作った等と、笑い話もしました。
ここ、イザローンでもきっと作ることがあるだろうと思い、色々準備していきました。
最近では、町の普通のスーパーで「冷凍寿司」が売られ、また、テレビのドラマの中でも「今日はお寿司よ。」とか言って、お箸で食べているシーンも何度か見ました。イザローンの市民大学では、お寿司教室が、フランクフルト国際空港にもお寿司が食べられるレストランが出来ていたり、驚くばかりでした。
今回は、ホストマザーを初め、小学生のお母さん、近所の方、アジア料理のレストランの厨房の方々とお寿司を作る機会がありました。しかし、生魚が食べられないとか、ベジタリアンである人が多いので、その人に合わせたお寿司を作らなければなりませんでした。
「お寿司は、美味しいけれど、ドイツでは高くてね。。」とよく言われましたが、お寿司は日本でも特別な料理で、各家庭に伝統の味があり、マスターするのが難しい、そして高価なものである(と言う私の見解)と、何度説明したことでしょう。
はっきり言って、私が作ったり、教えてあげるお寿司には残念ながら全く自身がありません。が、お寿司作りは、相手との関係をより深めることができる、交流の「場」として、私はとらえています。お寿司の腕も上がると良いのですが。
長澤 あい
事後報告 イザローンを振り返る1 「子供達とのお別れ」
Nummer1をお送りいたします。
2005年12月22日が小学校での最後の研修日でした。それまでにも、「私はもう日本に帰るよ。」と予告しておりましたが、子供達の感覚では、ただのUrlaub(休暇)で、また戻ってくると思っている子が多く、この日、全てのクラスを一つずつ廻って、「1月からはもう会えません。」と伝えなければなりませんでした。その時は、心痛く、子供達の顔をまともに見ることが出来ませんでした。子供達一人ひとりに、私からのプレゼントとして、五円玉をペンダントにして配りました。「ご縁がありますように。」と説明するのは難しいので「幸運をもたらす硬貨」だ、と説明しました。硬貨に穴が開いていると言うこと、日本で実際に使えるということ、発行年が載っているということ等に興味を持っていました。
子供達からは、彼らが書いた絵をもらいました。ほとんどの絵に、黒髪でズボンをはいた私の姿。確かに私は毎日ジーンズなどのズボンをはいており(先生方はジーンズをはいていて当たり前です)、よく見てるなーと感心しました。アルファベットをまだ全部習いきっていない1年生も、ドイツ語がほとんど理解できないトルコ人の女の子も、メッセージを添えて。。大切な大切なプレゼントです。
この小学校には、ドイツ人だけでなく、両親の出身国が様々ですが、みんな同じ教室、校庭で生活しています。このような子供達が作る将来の世界、平和であることを願って。
長澤 あい
イザローンより
11月24日、イザローンに初雪が降り、次の日には約50センチ程積もりました。香川ではきっと味わうことが出来ないだろう、と思い、雪だるまを幾つか作りました。
イザローンからのお便りも、これが最後となります。(おそらく)
クリスマスの準備がどんどん進んでおります。12月1日からはアドベントカレンダーが壁にかけられ、毎日一つづつドアを開けております。学校の教室もクリスマスの飾りつけがなされ、見ているだけで楽しくなります。私は、折り紙を使ってクリスマスの飾り付きのカレンダーを子供達と一緒に作りました。少し難しかったようで、担任の先生も苦労していました。
また、12月6日の「ニコラウスの日」には、幼稚園を訪問し、ニコラウスからお菓子をたくさんもらいました。幼稚園の子供達は前の週の金曜日に自分の靴下(本物)をあらかじめ廊下に並べており、ニコラウスがお菓子や果物を一杯につめて、この日、幼稚園にやってきました。大人の私も十分楽しむことができました。
では、今年も残りわずか、楽しいクリスマスを、そして、良いお年をお迎え下さい。
また、ご報告いたします。 長澤 あい
イザローンより
しばらくご無沙汰しておりました。お元気ですか? 秋休みに入っておりました。
秋休み前は、1週間小学校3年生の野外活動に参加、もう1週間は市内の幼稚園で活動しました。野外活動は、香川県で言うなら、屋島、五色台の宿泊学習のようなもの。ただ、こちらには海が無いので、森の中で自然に十分溶け込む活動でした。「こんなにいい環境は普段味わえないので、子供達はここで十分遊ぶべき。」といわんばかりに、朝から晩まで飽きることなく遊び続けました。
幼稚園では園長先生が「日本週間」と名づけてくれ、手遊びの歌を歌ったり、紙工作、ひらがなを書いたり、日本茶を飲んでみたり、毎日テーマを一つ決めて活動しました。小学生より小さい子供達とドイツ語で話をするのは簡単ではありませんでしたが、笑顔で迎えてくれたことに感謝しております。
秋休み中には、ボンを訪問し、メンヒさんや、マイセさんご夫妻とも再会しました。ボンにある日本庭園を案内してくれました。
写真をいくつか添えておきます。
それでは、寒くなって参りますが、お体に御気をつけて。 長澤 あい