お元気ですか?

ご無沙汰しています。
お元気にしてらっしゃいますか?
こちらは2週間ほど前はとても寒く、いよいよ冬の到来かと思っていましたが、ここ最近は暖かく、気持ちの良い気候が続いています。
大学へ行くための試験をうけ、その結果今聴講生として大学に通っています。なにもかも新鮮で、やっと自分の目指していた大学での勉強ができてとても満足しています。
もちろん、聴講生という立場には満足していませんが、正規大学生をを目指し、努力するのみです。
でも、聴講生の場合、学部の制限も単位数のきまりもないので、自分のペースで勉強することができ、今はこれでよかったのかなと思っています。
専攻は英語学なのですが、聴講生の利点で、ドイツ学の授業にも通うことができます。まだ新学期が始まったばかりで、わからないことだらけで、毎日に精一杯ですが、とても充実しています。
年末は日本に帰る予定です。
森本彩也花

事後報告 イザローンを振り返る11 「跳び箱の練習で学んだこと」

Nummer11をお送りいたします。
子供達が私に向かって突進!! 私はそれを真正面からしっかり受け止める!! 10、11月、小学校の体育の授業で、子供達と跳び箱の練習に励みました。先生は、まず、跳び箱が得意な子と苦手な子に分けました。得意な子供達は、よりレベルの高い技を、苦手な子供達は、確実に跳べるように練習していきました。
私は、毎回、苦手な子供達の担当をさせてもらいました。具体的には、跳び箱のすぐ後ろに立って、彼らが跳んだときに、両腕をつかんで、前に引き寄せる、という補助と、その後アドバイスを与える役割です。
さて、いざ、練習に入ると、跳び箱に向かって走ってくる子供達の顔は、みんな真剣。そして、彼らを待ち構えている私は、それ以上に真剣。スピードが足りず跳び越えられない子、バランスを崩してしまう子、私と同じくらいの体格の子、助けは要らないと主張する子、どの子をも、しっかりと確実に受け止めなければなりません。もし、失敗すると、彼らは、恐怖感を覚え、もう、こちらに向かって走ってきてくれないでしょう。だからこそ、待ち構えているとき、「お願い!」と言わんばかりの子供達の気迫と、緊張感に私は押しつぶされそうでした。
役目は、まだ続きます。受け止めた子が、自分ひとりで跳んだ時のイメージがわく様に、前方へ導いてあげること、そして、それぞれに必要なアドバイスを実際に示しながら与えること、その点が少しでも達成できれば、しっかり褒め、一緒になって喜ぶこと。できていなくても、君ならできる、と自信を持たせること。実際に、喜んでいる顔をみると、こちらも自然に嬉しくなりました。
汗だくになりながら、何度も何度も練習してきた結果、なんとあるクラスは、全員跳び箱が出来るようになりました。「スポーツ万能のクラスだね。」と先生が子供達を褒めてあげました。
たかが跳び箱。しかし、思っていた以上に気力と体力を消耗し、また、子供達とのつながりを強めてくれた、有意義な授業でした。そして、この跳び箱的受け止め方は、日常の学校生活においても重要なのではないかと思いました。子供達のメッセージを真正面から受け止め、それに対して、自分の力で次に進めるような手助けをしてあげる、その成果を一緒に分かち合う。。。
長澤 あい

事後報告 イザローンを振り返る10 「幼稚園での日本週間」

長らくお休みしておりましたが、Nummer10をお送りいたします。
前回に引き続き幼稚園での活動の報告です。私の訪問中は「日本週間」となり、先生方と相談し、幼稚園児が受け入れられる範囲内で、「あいさつ」、「歌」、「文字」、「日本茶と作法」そして「浴衣」などを紹介させてもらいました。
「あいさつ」は、いつも朝の会で、ドイツ語、英語、フランス語、トルコ語など、子供達の母国の言葉を使って歌を歌いながらあいさつをします。という訳で、私は「おはよう」を教えてあげました。
「歌」は、体を動かすことができ、かつ、簡単なもので、「結んで開いて」を、そして、日本の童謡のCDも流しました。先生方も気に入ってくださり、CDをプレゼントしました。
「文字」は、ドイツ語のアルファベットでさえ把握していない子供達が混乱しないよう、「ひらがな」のみを紹介、実際に書いたりもしました。何かを見て、それと同じものを書き写すという作業は、発達の段階を観察していくうえで大切なのだと言われました。
「日本茶と作法」は、実際に日本茶を味わってもらい、また、日本の家では靴を脱いで床の上に座る等の生活習慣を紹介しました。トルコもそうである、と、トルコから来た子供達が教えてくれました。
「浴衣」は、伝統的な衣装の一つですが、子供達は、私の姿を見て、とても驚き、笑いました。特に下駄にはびっくりしていました。
この幼稚園の子供達は母国が様々であるから、異文化に触れ、それが異文化である、と意識することがそれほど難しくはなかったかもしれません。が、彼らが大きくなって日本について触れたとき、そういえば、あの時、、、、と幼稚園でやったことを思い出してくれたらいいなあと思います。
長澤 あい

暑中お見舞い

ご無沙汰してます。お元気ですか?
今回Augsburgの近くのAicachでスポーツ少年団日独同時交流の受け入れがあり、九州のグループと行動をともにしてます。
そして今Allgaeuというところにいます。アルプスの標高1000mちょっとのところにある山小屋でみんなと一緒に滞在しています。アルプスの景色は最高にきれいです。
残念ながら今日は天気はよくありませんが、雲海と稜線とたくさんの緑は趣のある風景です。
そして今朝は搾りたてのミルクを飲みました。
その後高松の渇水はいかがですか?少しはよい方向にむかっていればいいのですが…。
インターネットにまだ接続していないので、このような日本のニュースを聞くといつも驚かされます。
ではこのあたりで。
日本はかなり暑いと聞きました。体調を崩さないようご自重ください。
森本彩也花

事後報告 イザローンを振り返る9 「幼稚園児はなかなか手ごわい」

暑中お見舞い申し上げます。洪水の後は、猛暑。。お体には御気をつけ下さい。
Nummer9をお送りします。
昨年9月と12月に、市内のヒンデンブルク幼稚園にお邪魔させてもらいました。
朝8時頃から、お家の方に連れられて子供達は幼稚園にやって来ます。そして、順番に持参した朝食をとっていきます。小学校でもそうでしたが、朝食をきちんと摂るということが徹底されているようです。園内は、年齢ごとに分かれた教室はなく、目的に応じた部屋(工作の部屋、おもちゃの部屋、読書の部屋、運動する部屋、落ち着く為の部屋、○○ごっこが出来る部屋など)があります。少し落ち着くと、朝の会が始まり、全員が円になって、歌を歌ったり、あるテーマについて学んだり、最後に先生(保育士)方が順番に「私は今日、○○の部屋で○○をします。」と言うので、それを聞いて子供達は自分が行きたい所へ散らばっていきます。時には、年齢に応じて、裁縫をしたり、市場へ買い物に出かけたりなど、特別活動も行われます。
「あい(私の名前)、おはよう。」から始まり、「積み木で遊ぼう。」「子供の役をやって。」「このゲームを一緒にしよう。」と忙しくなるのですが、一番困ったのが、やってみて初めて気付きましたが、「この本読んで!」というお願いでした。本は全部ドイツ語です。私の下手なドイツ語で申し訳ないと思いながら、しかも「これは何?」と聞かれると、分かりやすくドイツ語で説明してあげなければなりません。子供達は、理解できなければ、はっきりとそれなりの反応します。小さい子供は本を誰かに読んでもらうのがとても好きで、ホストマザーのお孫さんも同様でしたが、まるで試験を受けているようで大変苦労しました。「ドイツ語を勉強する時は音読をするべし。」と、手ごわい幼稚園児から教えられたのでした。言葉だけでなく、小さな体の全てを使って感情をぶつけてくる子供達に対して、慎重に言葉や態度を選びながら接していく先生方の姿にも色々と考えさせられました。
もう一つの「手ごわかった」ことは、街で私を見かけたら、所構わず大声で「あーいー」と呼ばれたこと、いや、呼んでくれたこと。
長澤 あい