Berichte

暑中お見舞い

ご無沙汰してます。お元気ですか?
今回Augsburgの近くのAicachでスポーツ少年団日独同時交流の受け入れがあり、九州のグループと行動をともにしてます。
そして今Allgaeuというところにいます。アルプスの標高1000mちょっとのところにある山小屋でみんなと一緒に滞在しています。アルプスの景色は最高にきれいです。
残念ながら今日は天気はよくありませんが、雲海と稜線とたくさんの緑は趣のある風景です。
そして今朝は搾りたてのミルクを飲みました。
その後高松の渇水はいかがですか?少しはよい方向にむかっていればいいのですが…。
インターネットにまだ接続していないので、このような日本のニュースを聞くといつも驚かされます。
ではこのあたりで。
日本はかなり暑いと聞きました。体調を崩さないようご自重ください。
森本彩也花

事後報告 イザローンを振り返る9 「幼稚園児はなかなか手ごわい」

暑中お見舞い申し上げます。洪水の後は、猛暑。。お体には御気をつけ下さい。
Nummer9をお送りします。
昨年9月と12月に、市内のヒンデンブルク幼稚園にお邪魔させてもらいました。
朝8時頃から、お家の方に連れられて子供達は幼稚園にやって来ます。そして、順番に持参した朝食をとっていきます。小学校でもそうでしたが、朝食をきちんと摂るということが徹底されているようです。園内は、年齢ごとに分かれた教室はなく、目的に応じた部屋(工作の部屋、おもちゃの部屋、読書の部屋、運動する部屋、落ち着く為の部屋、○○ごっこが出来る部屋など)があります。少し落ち着くと、朝の会が始まり、全員が円になって、歌を歌ったり、あるテーマについて学んだり、最後に先生(保育士)方が順番に「私は今日、○○の部屋で○○をします。」と言うので、それを聞いて子供達は自分が行きたい所へ散らばっていきます。時には、年齢に応じて、裁縫をしたり、市場へ買い物に出かけたりなど、特別活動も行われます。
「あい(私の名前)、おはよう。」から始まり、「積み木で遊ぼう。」「子供の役をやって。」「このゲームを一緒にしよう。」と忙しくなるのですが、一番困ったのが、やってみて初めて気付きましたが、「この本読んで!」というお願いでした。本は全部ドイツ語です。私の下手なドイツ語で申し訳ないと思いながら、しかも「これは何?」と聞かれると、分かりやすくドイツ語で説明してあげなければなりません。子供達は、理解できなければ、はっきりとそれなりの反応します。小さい子供は本を誰かに読んでもらうのがとても好きで、ホストマザーのお孫さんも同様でしたが、まるで試験を受けているようで大変苦労しました。「ドイツ語を勉強する時は音読をするべし。」と、手ごわい幼稚園児から教えられたのでした。言葉だけでなく、小さな体の全てを使って感情をぶつけてくる子供達に対して、慎重に言葉や態度を選びながら接していく先生方の姿にも色々と考えさせられました。
もう一つの「手ごわかった」ことは、街で私を見かけたら、所構わず大声で「あーいー」と呼ばれたこと、いや、呼んでくれたこと。
長澤 あい

事後報告 イザローンを振り返る8 「夏休み」

暑い日が続いておりますが、お元気ですか?サッカードイツチームが3位になり、元気を取り戻したような気分です。
Nummer8をお送りいたします。
「夏休み」に入る前に、小学校の4年生は「卒業」という節目を迎えます。6年制の小学校もあるようですが、私が通った小学校は4年制でした。
4年生の子供達は、真っ白の無地のTシャツを持って校内を駆け回っていました。Tシャツに皆のサインをもらっていくのです。教室では、いつもの朝食の時間を延長し、皆で過ごす最後の日を大切にしていました。彼らとは、3ヶ月少々共に過ごしただけでしたが、街や教会で会った時は、「最近、ドイツ語はどう?」とか、「授業の時、騒いで先生を困らせてごめんね。」と、声をかけてくれました。
さて、子供達は、夏休みをどのように過ごすのだろうか、本当に宿題はないの?? 宿題は本当にないそうでびっくりしましたが、「夏休み明けには、習ったことをよみがえらせる復習の時間がかなり必要なのよね。」と言っている先生もいました。
母国がドイツでない子供達は、車で何時間もかけて家族で里帰りをしたり、数週間サマースクールのような集団活動に参加したり、夏休みの前半と後半の2回旅行に出かけたりするようです。プールや湖などへ泳ぎに行くと、プールサイドの芝生や砂浜で読書をしたり、音楽を聴いたり、りんごをかじったり、のんびりした時間が流れていきます。「休暇」というのは、彼らにとって、本当に体に負担をかけず、ゆっくり休む、という意味合いが強いのだと思いました。仕事をする時にはする、休む時には休む、という切り替えの上手さは、パーティーではとことん盛り上がる、しかし、勉強の時には真剣に勉強するドイツの大学の学生達を思い出させます。
長澤 あい

事後報告 イザローンを振り返る7 「剣は友を呼ぶ」

日々、暑くなっておりますがお元気ですか?
Nummer7をお送りいたします。
ある日、私に1本の電話がかかってきました。ギムナジウムに通う男の子からで、剣道を一緒にしましょう、という内容でした。私達はインターネットや知り合いを通じて剣道クラブを探し出し、イザローンの隣町のメンデンという町へ通うことにしました。大学時代に留学していたヴィースバーデンでも、このような調子で話が進み、週3回練習に通っていました。
「地域のスポーツクラブ」としての「剣道クラブ」であるため、小学生からおじいさんまで、様々な顔ぶれです。チャンバラごっこに影響された子供達、サムライ映画に興味を持ち長年続けている年配の方々、また、世界大会へ向けて苦しい練習をする若者達。。。
さて、ヴィースバーデンの時と同様、私がしなければならなかったことは、「剣道」について机に向かって勉強することでした。トレーニングとしての剣道は小さい頃からやってきましたが、きちんとした歴史や概念に関する剣道にはほとんど触れることがなく、ドイツの剣道家達からの様々な質問に答えられず、しばしば恥ずかしい思いをしました。
小さい時には心と体を鍛えるための厳しい剣道でしたが、ドイツでのトレーニングを通して、「剣道」の本質を勉強しながら楽しむものへと変わってきました。小さい時に学んだ技は体で覚えており、体が自動的に動きますが、それに加えて、その技の機能を詳しく分析することを、今回、メンデンでの練習でドイツ人の先生に教えてもらい、「なるほど」と今になって感心させられました。本来ならば日本人の私が教えなければならないのでしょうが。。。
最後に、日本から送ってもらった2本の竹刀をどうしようか考えた結果、1本はホストマザーに「身を守る」ためのお守りとして、もう1本は小さい頃剣道を習いたかったのに、危険だからという理由で習わせてもらえなかったという知り合いの人にプレゼントしました。(ちなみに、その人は今年、剣道を始めたそうです。)
長澤 あい